日 時   2019(令和元年)10月20日 前夜祭 18時~
                     21日 例会   9時~15時

場 所   於 ホテルセイリュウ  東大阪市上石切町

ホストクラブ  大阪ソリッドモデルクラブ 彩雲会

第27回全国合同例会ボラボラ

                      編集部 片肺中のYS

 会展・合同例会と言えば、30年近く桜ノ宮リバーサイドホテルにおいて町内会料金でもって開催していたが、インバウンド客が増え、ホテル会議室を客室に改装したので町内会料金客は追い出しを喰った形になり、これはイカンと彩雲会長老三人組殿が、他倶楽部から温泉付で合同例会を大阪もやれと言われていたこともあり、ありとあらゆる情報源を駆使し「平日やったら安いところがあるで」とホテルセイリュウをゲット。

 平日開催と言うことで各クラブの賛同を得られるかと心配したが、各ラブ平均年齢が上がり、ほとんどが?リタイヤ組なのでOKの返事を貰う。ただし、「10月22日は令和天皇の即位礼正殿の儀で祝日やで、ホテルの若い営業の兄ちゃん知らんのかいな、言うたら休日料金を取られるで、黙っとこな」と、無事平日料金で開催することが出来た。

 20日()、午後2時には二階ロビーで受付体制が完了。3時前からボツボツ他倶楽部車両組が到着。4時前には新幹線組も到着。受け付け卓上で早くも「どうや、大分出来たやろ」とご開帳に及ぶ御仁が出てくる。

受付隣では、どこかの飲み屋さんのカラオケ大会受付、ゲストには「大津美子」と案内がある。40代の例会参加者に聞くと一時代を作った大スターを「知らない」という。つくづく年を感じる。

 宴会までに天然温泉に浸かり、さっぱりした気分で酒池肉林の会場に出陣。宴会場はホテル9階にあり、大阪平野の夜景が一望出来る素晴らしいロケーションである。本日は天気も良く近くの花園ラグビー場では「日本VS南アフリカ」のパブリックビューイングでナイターの灯りが煌々と輝いているのが見える。伊丹空港へアプローチする旅客機も遠目ではあるがこれもハッキリ見える。

 今回は7つの円卓で会席料理である。一つの卓に7名(一つの卓だけ8名)が座る。いつもならクラブ毎に集まるので「それではイカン」と席順をくじ引きにする。くじを作ったおじさんが日本海軍機好きなので、テーブル毎に「流星や月光、紫電等」の札をぶら下げる。どうもおじさんが作った機体名のようである。ある卓ではTSMC会員が多く集まったので、どうしようかと思ったが一部手直しで無事収まる。

 6時の開始時間になってもどうも集まりが悪いので、何故だろうと考えるとラグビー日本VS南アフリカ戦である。早く集まれと号令をかける。チョット遅れて村山会長挨拶、航空ジャーナリスト協会専務理事の鈴木幸雄さんの乾杯の音頭で酒池(肉林は無し)がスタート。

 彩雲会事務当局は「飲み放題やから、何でもドンドン飲んでゃ~」と会場を走り回る(本当は、二次会のアルコールを始末するためと、後で判明)。FARC松本のん子嬢は、いつものとおり場を盛り上げてくれる。あまり大きな声では言えないが「のん子嬢は、日にちを間違え一週間前にもホテルセイリュウに来たらしい」。

 宴が進んでくると、どうしてもラグビー日本VS南アフリカ戦が気になると宴会場を脱走する御仁が出現。

 9時前に、次回開催地福岡の渡辺会長の中締めのあと二次会場に移動。

 二次会場は、広い和室を二次会専用に借り受けたもので、いくら遅くまで騒いでもどこからも文句が出ないようなっている。ラグビーは日本が負けたが、「マァここまで来れたから良いか」と宴を脱走した御仁達も多数二次会に参加。のん子ちゃんや鹿屋ぽ様からの差し入れアルコール等で深夜まで騒ぐ。二次会の面白い所は、いろいろ本音が出ること。

聞いているだけでも楽しいでっせぇ~ 

 21日() 朝食バイキングの前に多数が朝風呂としゃれる。

 8時前から作品展示作業にかかる。会場は4階の結婚式披露宴会場を使用。広くて明るく座るところも有り(年寄多い)なかなかのものでアル。

 遠方から来た方々の作品コンテナが一癖も二癖もある見事なもので「作品より凄い」との声も上がったりする。次回合同例会の時「コンテナコンテスト」やらなあかんとFARCにアドバイス。

 展示は、一つの山が巾0.m✕長さ5.mの広さで、各クラブ毎4つの山が設定されている。

 9時ジャストに彩雲会村山会長の挨拶からスタート。

 恒例各クラブ現況は、

 松戸迷彩会小室会長:合同例会は二回ぶりの参加です。この4年間で新人一人入った。今年11月に46回展示会やる。ソリッドをやっているのは私一人、仕事の合間にやっているのであまり進まない。技術を絶やさないように年に一機は作る。

 白根TSMC会長:夕べはお世話になりました。どこか温泉でやれと言った都合上、東京でやるときは大江戸温泉ぐらいか。

      現在27名が在籍、4名増えた。三人は平均年齢を上げる人だが作っているので大歓迎である。若い人は30代で橘花を作っている。

      去年65周年開催した。五年後には70周年になるのでそれが最後かなと思わないでもありませんが、1/50にこだわらずドンドン作って行こうと思っています。

 高田名古屋三点会長代理:会長の替わりです。会員は30名ぐらい, 月例会には15~20名が出席。作品も年30~40機ぐらい出てきます。実力的にはまずまずのクラブだと思います。昨年60周年記念展をやりました。これからも⒌年毎に催しをやりたいと思っています。五年前の会展後に入った会員の方々は、従来通りのやり方では無く思いも付かないやり方で、新しい風がふいている気がします。最近入った人はヒコーキ大好き、ソリッド大好きの人で、第一作は我々レベル以上のものを作られありがたいことです。これからはスケールにこだわらず好きなように作って行けたら良いと思います。

 渡辺FARC会長:名簿上30名在籍している。例会に来られるのは15~20名、展示会をやる年は毎月、通常は2ヶ月に一回、例会をやっています。2020年10月半ばに手前どもの展示会、2021にはホストクラブで全国合同例会を行います。是非よろしくお願いします。

   みんなでリンドバークへの見に行きましょう。私のあと市岡から挨拶があります。

 市岡前会長:他と違った現況を報告します。葭田さんを紹介します。葭田さんは四年前に入会されました。その道60年の木工のプロです。1時間ぐらいで木取りが出来ます。何回か彼の家で製作例会を開きました。木工機械がいろいろあるので、あっという間に木取りが出来ます。

   次に市丸さんを紹介します。高校生の時私の家の隣に住んでいて、路上で吹きつけをしていたら見に来ていた。幼少期にF86セイバーを完成させています。FARC会展を見に来て奥さんにソリッドをしてはと進められたらしいのです。それは、プラモを数百機作っており、置くところに奥さんが困っておられ、ソリッドなら年に何機も出来ないのではと進められソリッドの世界に入ってきた人です。

 村山彩雲会会長:前回から一番変わったところは、例会をリバーサイドホ テルがインバウンド客が増え、大幅料金値上げを言ってきましたのでから川崎さん近くの「野田コミセン」でやるようになっています。毎月の 出席者が15~18名です。

      最近、山内さんの紹介で実機の塗装をしていた人が入会しました。いろいろな色チャートや資料をお持ちなので色のことで質問があればどうぞ。この前、セイリュウと打ち合わせの帰り彩雲会三長老と電車で帰ったのですが、その中で「次大阪でやるのは八年後や、わしら90になっている」と言って盛り上がりました。作っている限り指や頭を使うので、私は何とか大丈夫かなと思っています。

   八年後大阪でやったとき、ここにおられる方が何人来られるか分かりませんが、目標を持って一日24時間の内少しでも出来ればみなさんとまた、お会いできると思います。

   私の作品・ファイアフライ何とか出来ましたが、この一ヶ月大急ぎに作ったのですが大きな失敗をしています。三代前の会長小武内さんがいつも言っておられましたが、会展は⒉年毎と決まっているのに、その日   の朝までやるのはイカン、予定を立ててやれば出来ると。二年先の福岡には計画を立ててバッチリしあげて中津リンドバークで締めたいものです。この後11時頃に当日参加の方も揃いますので、集合写真を撮ります。その時間帯昼食等でウロウロしないようにお願いします。

 佐藤宴会部長兼公式カメラマン:作者と作品一緒の所を撮影しますのでご協力下さい。 

 11時前には、当日参加の彩雲会・村上さん、名古屋市の近藤さんらが作品を持って到着。

 予定通り、11時過ぎに集合写真を撮影。会場が左右の幅が狭いので前後に大きく膨らんで一発勝負で撮影(カメラがええので何回も写さんでも良いらしい)

 12時頃からボツボツ昼食タイム、ホテルの周辺には食べるところが無いので、ホテル側が中華バイキングを用意。マァソコソ高い?値段でソコソコの味やったので腹一杯食べる。

 展示の状況を見ると、TSMCでは水野さんのAN22が他を圧倒、高校生の頃に着手しやっと完成したとか、氏は1/144ばかりと思っていたりに大ビックリ。

 三点さんは年間制作数最多を誇る高田さんがB47一機とは控え目である。我ら憧れる1/50の星としてもうチョット見たかったのに。大阪まで聞こえていた蜷川さんのグライダーコックピット風防の透明度はさすがである。プレス方法を聞くが、とても我々のように直ぐ結果が欲しいおじさん達にはまねが出来無い我慢の一字らしい。

 松戸からの小室さんは99双軽1/32製作中で、片肺中のYSは1/50完成機を持ってきていたが、小室さんのに比べ全く図面チェックの甘さ、検証のエエカゲンさで川崎式99双軽では無く、西条式99双軽になっていた。YS氏はマァエエ加減な御仁なので、手直しせずに川崎式99双軽やと、いろいろなところに持って行くのであろう。さすが小室御大の99双軽である。

 FARCでは、本嶋のおじさんがなんやかんや言われながらB25を大分進めてきた。後もう少しでっせ。長曽我部さんが97艦功モック出品。日本海軍機大好き筆者にとっては完成が待たれる。

 我が彩雲会は、いろいろなスケールの作品が並ぶ。1/100から1/20まで8種類のスケールである。当然デカいのは葛城氏の1/20である。 

 14時を過ぎると遠方からの方々が帰り支度を始める。どのようにして作品をコンテナに収めるのか、各人いろいろな工夫があり見ているだけでも楽しい。

 終了間際、彩雲会合同例会事務局から次回開催FARC会長に「なべちゃん、合同例会の看板、着払いで五千円でどうや」と少しでも赤字幅を減らそうと声をかけるが「うちは、木工のプロがいる」と一蹴り。

 16時、次回福岡で再開しましょうと村山会長の閉会の挨拶。

 

第27回全国合同例会を終えて

彩雲会 

会長 村山 周一

前回の名古屋から早や2年が経ち、我が大阪へ。今回は新しい会場探しが難題と想っていたが、長老会員の協力のもと会場を東大阪石切の「ホテル・セイリュウ」に決め、合同例会日までに何回も足を運び、ホテル関係者と打ち合わせを行った。会場選びの時、温泉が有る所で新大阪駅からアクセスが良く近い所が目標。又参加費を押さえる事も。

名古屋三点クラブの定宿犬山ホテルは、温泉も備えており好評である。大阪例会は「食事は良いが温泉がない!」「温泉が有る所を」と、一部からリクエストが有った為に会場選びに苦慮していたが難なくクリアー!尚、今まで使用していたリバーサイドホテルは、経営方針が変わり使用出来なくなった。誠に残念です。

又、初めて合同例会を平日に。各クラブ共に定年者(ソリモ三昧者)が多く、平日で有ればホテル利用料金も下がり、個人負担金を押さえられると考えた。現役で有れば休暇申請も出来ると考えたが、実際は仕事の兼ね合い等が有り休暇を取得出来ない会員もいた。この事は今後の課題にしたい。

最終打ち合わせの帰り、クラブ3長老と電車内で雑談をしながら帰ってきたが、私が又大阪に帰って来るのは8年後、、、と言った時に長老から「村山君、ワシ等は90やでムリ」と言われたが、昨今100年時代まだお釣りがくる。作品を作れる限り大丈夫!

合同例会前に、台風被害関係で私が知る限り3名の欠席者が。東から東京SMCで2名、名古屋三点クラブ1名が来阪することが出来なくなった。

台風15号で、千葉県等東北に甚大な被害が出て建築関係の仕事が繁忙し、家をリホームと考えていたT氏は業者と話し合あったが、決めた作業日を見送ると何時になるか分からないと、、、。横浜在住のM氏は、強風で運ばれて来た塩害に1Fの書籍を置いている部屋の扉が少し空いていた為に、観るも無残な状態に。又、外灯等にも被害が及び此方も業者から決めた日程を見送ると、2ヶ月後ぐらいになると言われて例会をやむなく断念したと言う。

 福岡ARCT氏は結婚52年、付き合い始めて54年の最愛者の容態が思わしくなく、欠席を決められた。何時も奥様と一緒に会展へ来られていたが、合同例会後の22日未明に帰らぬ人となった。病気を見立てた医者からは「必ず直します」と言われ奥様も気丈に日々を送られていたが、誠に残念である。余談ながら、私の義姉も同じ病気だった。

 4年前の東京例会では、プロシンガー田中さんが歌い会場を和ませてくれたが、今回彩雲会・航空ジャーナリスト協会シンクタンクの山内さんに、私からミニ講演をお願いした。講演題は「大阪空港と金太郎!」御酒の席だったので何人の方が耳を傾けていただいたかは分からないが、皆さん山内さんの話術に呑み込まれたと想う。

また、航空ジャーナリスト協会理事の鈴木御夫婦も参加された。松戸迷才会、東京SMCの会員は良くご存知だと思うが、他クラブの会員も色々と2日間の間にお話しされたことと想う。奥様が奈良観光を楽しまれている間、鈴木さんは会場の作品を観て廻り、作者と話し写真を撮られ最後まで会場に留まれた。

 最後になりましたが、この大阪例会に松戸迷才会、東京SMC、名古屋三点クラブ、福岡ARC、個人参加者とホスト彩雲会合わせて、参加機88機 /43名でした。

作品を展示、ならびに参加された方々にお礼を申し上げます。例会当日までに各クラブの会長、連絡係りとのやり取りをさせていただきましたが、色々とご迷惑をお掛けした事と想います。皆様のご協力で無事例会を終える事が出来、沢山の作品を堪能することが出来ました。本当に有難うございました。 

2年後は、舞台を福岡に変えて行われます。福岡ARC新人の会員を、前会長の市岡さんから紹介が有りました市丸さんの作品は、観る者の眼を奪うほどの仕上がりで、失礼ながらとても新人とは思えない作風で驚きました。市岡さんは、これからの福岡ARCを諸って立つ人だと想って参加者に紹介されたのではと、私は思っている。市丸さんの今後の作品がとても楽しみです。 

今回の大阪例会のように沢山の人が中州へ来られることを祈り、今から作品と馴染みの顔と、新しい人にお逢い出来る事を楽しみにしています。くれぐれもお身体ご自愛下さい、福岡例会でお逢いしましょう!

 

合同例会雑記帳

東京ソリッドモデルクラブ 
会長
 白根 晋次

 合同例会の当日は車で自宅(群馬県)をAM3:00に出発、大宮で倉持会員を乗せ、一路大阪を目指して長いドライブの始まりです。

 天気もまずまずで休憩をはさんで快適な道中でした、石切温泉の「ホテル セイリュウ」には11:20に到着です。2Fには彩雲会の受付は設置されてないので、昼食を兼ねて街の散策に出ました。

 ところが温泉街があるかと思ってましたが、周りは住宅街で食堂も見当たりません。坂を下り新石切駅まで行き、戻る途中のコンビニで弁当を買い、ホテルに向かう車の中で見かけた大きな鳥居がある石切神社で食べようと思い、店員さんに聞くと今日はお祭りで混雑してるとの事でしたが行くことにしましたが行ってみると大勢の人と、今まで見たこともない大きな神輿が3台出ていて賑やかでした。

 お祭りは見ごたえがありましたが、おかげで弁当はホテルに帰る途中の道端で食べることになりました、

ホテルに戻ると久しぶりに彩雲会員の方々と再会、いよいよ合同例会の始まりです。

 温泉に入ってくつろいだあと、前夜祭では他クラブの皆さんとお酒を飲みながらソリッド談義に楽しい時間を過ごし、2次会も同様に楽しい一時でした。

 例会当日は少し疲れぎみでしたが、各クラブのテーブルに作品が並ぶと徐々に元気が出てきました、自クラブの展示会でも見ることのできない、作品を見るのは楽しいものです。個人的には彩雲会の川崎さんに、B58についていろいろアドバイスを頂き大変参考になりました。

 合同例会で思うのは自分を含め各クラブ会員とも年齢を重ねて、目が、根気がと愚痴が出るのは仕方ないのですが、ソリッドを作り続ける気力が衰えていなのには勇気づけられます。

 例会の途中ではありましたが長旅のため一足早く帰路につかせていただきました。

 最後に、今回の会場準備をして頂いた彩雲会の皆様にお礼申し上げます。次回福岡での再会を楽しみにしております。

 今回の名言

  10年前は良く作れたが、今は7割のパワーでやっている。

  之が10年間の進化だ。 (TSMC 水野さん)

                                                         


福岡エアロレプリカクラブ会長 渡辺 孝

新幹線で大阪へ向かうために市丸会員、仮屋会員と博多駅新幹線改札口で待ち合わせしていました、両会員共に展示機の収納箱を新調しており両名共に気合十分な様子、はたから見たら何がはいっているの?この人たち何者みたいな様子だったでしょうね?道中の車内では、塗装上手な市丸会員にあれこれ塗装についての質問や、この辺の作り方はどうしたら良いとか模型製作談義であっというまに新大阪駅に到着(もう少しビール飲みたかったな?)  

新大阪から地下鉄御堂筋線に乗り換え、大阪難波駅まで着いていざ近鉄奈良線の急行に乗り込み石切駅に、石切駅に近づくと標高が高くなり、車窓から見える大阪市内の眺めが良いこと。ただし、石切駅に到着してみると以前のリバーサイドホテルのように近場には飲食店(居酒屋)等は無い模様、これは宴会後の二次会に外に飲みに行くのは大変そう。ホテルに到着すると、彩雲会の伊藤さんと、本嶋シェフが歓談中のところ、早速会計へ納税を済ませ宿泊部屋のカギをいただき、まずは懇親会まで一休み?   

懇親会開催時刻になっても、市岡司偵がまだ飛来しない、会場近くの親戚宅より飛来するフライトプランだが、どうしたものかとヤキモキしているところに飛来される、流しのタクシーがおらず右往左往されていたとのこと。(福岡じゃ流しのタクシーが多いから福岡感覚だったのかな?) 懇親会の席順はくじ引きで、各クラブの方々と交会えるように配慮いただき誠にありがとうございました。会場が屋上階ということもあり、窓から見える大阪市内の夜景のすばらしいこと。ホテルの好意で、三時間の飲み放題?ビール瓶には旬のラグビーワールドカップを模したラベルさすがに、ラグビーの聖地花園ラグビー場のおひざ元!!                                               

三時間の懇親会の後は、怒涛の和室での二次会!!(この時間帯が一番の美味しいとこかな?)丁度、ラグビーワールドカップ、日本対南アフリカ戦がある時間帯であったが、こっちのほうが盛り上がっていたのでは?二次会は何時に終わったのか、わかりません?、記憶にございません状態で就寝したもよう。

翌朝、長曽我部会員がグロッキー状態(本日のフライトは酒気帯び運転状態?)朝食も済ませ、いざ第27回全国合同例会の会場へ各自渾身の製作機体をもっていざ出陣 各クラブからも続々と素晴らしい機体が次々と出てくる出てくる(それに比べT-38のモックじゃ寂しい!) 作品のレイアウトも終わり、彩雲会村山会長からの開催口上で幕開け後に、各クラブの近況報告(TSMCさんには若い会員が入会したとのこと、当方も若い会員を入れねば)  

三点クラブの大藪さん製作のフォードトライモーター5-ATのキャビン後部トイレの便座が上下し、トイレットペーパー、手洗い器までの再現、恐れ入ります。次回の合同例会までには完成しているものと思われますので、楽しみにしております。松戸迷才会の小室会長の99軽爆のカッチとした分割、スジ彫や塗装する時にこの方式だと作業がしやすいとのこと、なかなか今の自分のレベルではこれまではできないが何とか近づけたいものです。彩雲会の川崎さんにお願いしB-58の分割部を見せて頂き、これまた感服、伊藤さんS-92のコクピットにはお約束通りレイバンのグラスが鎮座しており、いつもながらの感服ひとしきり!!

そうこうしていると、閉会の時間がせまり、TSMC白根会長がそろそろお暇しようとのことで作品の撤収作業開始、どのように収納するのか興味深々、無事収納も終わり車での帰途へ(長時間の運転ご苦労様です、無事の帰還を!!)

あっという間の楽しいひと時でしたが、当方もそろそろお暇する時間となり、各クラブの皆様と次回会えることを願って帰福の旅に!ホストクラブを務められた彩雲会の会員の皆様ご苦労様でした、楽しい時間を作って頂きありがとうございました。また、松戸迷才会、TSMC、名古屋三点クラブの皆様楽しいひと時をありがとうございました。                                        

今回、福岡エアロレプリカクラブからは、全国合同例会初参加の市丸会員、仮屋会員を含め久々に10名の大所帯にて参加させいて頂きました。初参加の会員にはとっても良い刺激の二日間だったと思います。2021年秋頃には、福岡エアロレプリカクラブがホストクラブとして、皆様をお迎えいたしますので、それまではお体を御自愛いただき、素晴らしい作品と共に来福されることを心から願っております。また、福岡の地でお会いしましょう。                                                                                            


27回全国合同例会に参加して。

                    松戸迷才会 会長 小室晴二

大阪彩雲会主催の第27回全国合同例会に参加してきました。

令和元年1020日前夜祭・21日合同例会の日程で行われるのですが、迷才会からは私一人だけの参加となりました。

20日(日曜日)の正午過ぎ、新幹線で事前に買っていたカツサンドとビールを旅の友に、東京駅を出発。松戸迷才会の伝統である、ビールは多摩川を過ぎてからに従い、多摩川を越えたのを確認して昼食を頂き、あっという間に新大阪へ到着。新大阪からは、村山会長の指示通り初めての大阪東線に乗り、JR河内永和へ向かいました。初めての路線なので、興味半分、不安が半分で、キョロキョロしながら無事に到着。次は近鉄奈良線で目的地の石切へ向かいます。一番後ろの車輌に乗る様にとの指示が有り、ホームの後ろで来た電車にのりました。聞きなれない駅名が次々と過ぎ去り、その中に聞きなれた花園と云う駅名を聞き、ここがラグビーの聖地花園かと、スタジアムを探しいてしまいました、程なく目的地の石切駅に着き、教えられた通りホテルに向かいました。受付では、既に大半の参加者の方が受付を終え、温泉に入ったり、部屋でくつろいでいる様なので、私も同室の方と一緒に温泉を楽しむことにしました。温泉の後、宴会の時間まで部屋でフランス対ウエールズ戦を楽しみ、9階の宴会場へ、くじ引きでのテーブル分けがあり、前回参加出来なかった私は久しぶりに会う方も多く、美味しい料理とお酒に酔いしれました。9階の宴会場からは、素晴らしい大阪の夜景が一望出来、すぐ下には花園ラグビー場も見え、7時15分から始まる日本対南アフリカ戦を思いつつ、楽しいひと時をすごしました。宴会も終盤に入り少しずつメンバーが減って来た頃に、同部屋の方と抜け出して自動販売機でビールを買い、自室でラグビーの後半戦を見、残念ながら負けましたが日本代表の試合を堪能して、隣りの二次会部屋へ移動、大勢の方があちこちで、お酒を頂きながらの模型談義に花を咲かせ、大変盛り上がっておりました、しかし、明日の例会を思い早々と引き上げ眠りにつきました。朝食の後、いよいよ4階の展示会場へ作品を持って行きます。既にテーブルには沢山の作品が並んでいます、私も新作の1/48 1機と、1/72 1機製作途中の1/32 をテーブルに並べました。そして時間通りに第27回全国合同例会が始まりました。各会の近況報告からはじまり、セレモニーの終わりに次回開催は福岡に決定の報告があり、無事終了。後は作品を見ながらの懇談会、初めて会う方の作品や、相変わらずの力作に魅了され、昼食前に記念撮影を終え、楽しいひと時を過ごすことが出来ました。村山会長他、彩雲会会員の厚いおもてなしに感謝いたします。次会は、私だけではなく、迷才会をアピールしたいと思います。  皆さん有難うございました。


  全国合同例会に参加して

                       東京ソリッドモデルクラブ

                              北原 啓二

今回の合同例会は2005年第20回例会以来14年ぶりの大坂例会への参加でした。

前回は直前に身内の不幸があり急きょ参加を取りやめました。久しぶりの参加,機体も2機が完成し準備万端でテンションも最高潮に達しました。往路7時間,復路10時間をかけて参加しましたがそれに見合う十分な収穫をあげることができました。往復の時間がかかりすぎると思われるでしょうが,行きは東大阪市市内で道に迷い(カーナビが古くて反応が鈍く素早く対応が出来ません。)、また帰りは大雨の中視界不良でスピードが上がらず時間がかかりました。全行程1,090㎞のドタバタ旅でした。ここで言い訳を言ってもどうにもならないので本題にうつります。

 さて今回の合同例会で、いずれ回ってくるホストクラブとして参考にさせていただきたい事が2点ばかり有りました。1つは開催日の曜日についてです。これまでは慣例的に土、日曜日を当てていましたが、旅館、ホテルの料金体系を考慮すると日、月曜日にしてコストの軽減を図るのも1つの方法かと思います。月曜日が入ることで現役世代の人には厳しいかもしれませんが、時代の流れとして有給休暇の消化奨励も進むのではないでしょうか。また交通機関も月曜日が入ることでチケットも取りやすいのではないでしょうか。もう一つは開催場所についてです。今回の場所は「リバーサイドホテル」の都合で「ホテルセイリュウ」に決まったようですが温泉付きでなかなか良かったと思います。私どもも開催場所の選択には都内を視野にいれていましたが今後は都内を離れて交通の便利な近隣の温泉地も候補地にいれてもいいのではないかと思っています。都内は全ての料金が高く満足のいく会場を探すのは困難です。会員の高齢化とともに温泉でのんびりした例会もいいものです。  

 次に展示会場で感じたことを述べさせていただきます。参加作品の総数が年々減少しているように見受けられました。体力、気力の衰えとともに完成作品が少なくなっていくのは当然のことなので致し方無いのでしょうが残念な気持ちです。私も以前のように根を詰めて集中できる時間が年々少なくなっているような気がします。これからは時間をかけずに見栄えの良い作品を作らないと完成機の数は増えそうにもありません。会場にありました3Dプリンターなども部品によっては活用するのも一つの方法かと思います。しかしベテランといわれるような方の作品はさすがに手作り模型ここにありの存在感を醸し出し、手作業だけでここまで完成度の高い模型を作ることができるお手本です。じっくりと拝見しました。このように他クラブの作品を見て、作者のお話しを聞くことができる合同例会は極めて有意義な存在です。いつまでも長く続くことを切に希望します。

最後になりましたが村山会長始め彩雲会の皆様楽しい時間を提供していただきありがとうございました。今度は福岡でお会いできることを楽しみにしています。 




全国例会参加記 於ホテルセイリュウ

名古屋3点クラブ 大藪勝良

彩雲会主催の第27回全国合同例会が東大阪の石切温泉で開催され、名古屋3点クラブから10名が出席しました。

各クラブから要望が多かった温泉での開催を実現していただいた彩雲会の方々に感謝します。何度もホテルと打ち合わせて準備されたと聞きました。やっぱり温泉はいいですね。

ゆっくり温泉に浸かってスッキリした後に夜景を見ながらの前夜祭、気の置けない方々との再会に会話が弾み、終わってみればお話出来ませんでしたねと言われ、話足りない方もみえましたが、二次会の和室でもワイワイ出来て最高の環境でした。

各クラブの近況報告で特に記憶に残ったのは、FARCの新入会員の紹介です。運転免許返納が話題になるような高齢化の中で新入会員が作品を携えて参加されたことは明るい話題でした。サンダーボルト2機が印象的でした。名古屋も負けておらず、今年二人の新入会員がありました。今回は参加されませんでしたが一人は昨年図面等の資料をクラブに寄贈して頂いた方で、模型作りをあきらめるという理由でしたが例会に参加されて談笑する内にソリモ熱が高まり、先月作品が完成しました。入会一作目にしては素晴らしい出来栄えで期待しています。もう一人は小学校の先生で仕事が忙しくて土曜開催の例会にはなかなか出席できていませんが、早く削りたいという連絡が入り資料を送ったところです。

今回3Dプリンター作品のモランソルニエA1を出した飯田さんは入会5年目ですが、パソコンを使って図面も書いており、クラブに新風を吹き込んでいます。大阪レディーバードクラブからも3Dプリンター作品を携えて表敬訪問があり、最先端技術に触れることが出来ました。静岡ホビーショーも含めプラモクラブとの交流も刺激になります。大先輩の松木さんは全国例会に間に合わせるためパワー全開でP-47Dを毎夜遅くまで掛かって仕上げて来られました。マローダーとの取り合わせもgoodでした。細部まで手作りに拘った作風は刺激を貰っています。蜷川さんは、暫くソリモを中断されていましたが今回はグライダー2機を完成させ完全復帰のようです。次回作のセスナスカイホークの動翼にある凸三角の成形方法と主翼の取り付け方法が懸念でしたが、TSMCの北原さんからノウハウを聞き出しておられたので製作に弾みがつきそうです。

次回大阪開催は8年後になるため、年齢的に同じ幹事では無理、同じ場所での開催も約束できないと言われ、ちょっと寂しい気がしましたが高齢化の現実を実感しました。3点クラブが担当するのはまだ先ですが、定例となった犬山ホテルが無くなり、開催場所の検討が必要になっており悩ましいところです。

次回開催地である福岡はリンドバーグでの二次会も今から楽しみですので、作品を完成させて大勢で是非参加したいと思います。



石切雑感

福岡エアロレプリカクラブ  長曽我部 晃

初めにお断りしなければなりません。

福岡エアロのweb担当という立場にありながら前夜祭ではしゃぎ過ぎ、高級アルコール燃料を過度に摂取したため、肝心な全国例会の前半は半死半生の状態で、ちゃんとした取材が出来ませんでした。すみません。

もう酒は止めようと思います。

責任回避のようですが全国例会については他の方が報告されると思いますので敢えて酔っ払いの観点から記載させていただきます。

1.            のんちゃん降臨

全国ソリッドクラブの女神、中州リンドバーグの松本法子さんは石切に日本酒の一升瓶を抱えて登場。

聞けば難波で時間があったので立ち飲み屋で一杯やって来られたとのこと。かっこよ過ぎる。

更に聞けば、なんと期日を間違えて一週間前に石切に来たと。ご苦労様でございました。

2.            葭田さん残念

福岡エアロの葭田会員はお孫さんが国士館の柔道部員で、前夜祭の日が大学選手権の決勝でしたが、石切のホテルでテレビ観戦しようとしたら、あろうことか映らない。フロントに確認すると教育テレビのみ映らないとのこと。

普通のNHKは映るのに。お孫さんの雄姿を見られず葭田さん残念。

3.            新人さん達

どこのクラブにも強力な新人さんが入会しているらしく、新しい風が吹いているようです。

3Dでの製作をする方、精密な図面製作を行う方、新しい製作方法で作る方等など。

絶滅危惧種と思われているソリッドの将来に明るい光が見えた気がしました。

ゲスト参加の大阪レディーバードクラブの方々が紹介した3Dプリンターでの製作、エッチングパーツの特注なども刺激的でした。

4.            酔っ払いボヤに遭遇

昼ご飯はホテルの中華レストランでバイキングでしたが私は体調不良により皆様より遅れて2時頃やっとレストランに。

一人で食べていると何やらパチパチ音がして来ました。最初何の音か判らなかったのですが、あまりにいつまでも音が続くのでよく探すと料理を温めるアルコールランプが倒れてテーブルクロスが燃えています。

慌ててウエイトレスのおば…もとい、お姉さんを呼ぶと「あら、どうしましょう!」とうろたえるばかり。

近くに水差しがあったので「これかけましょうか?」と提案し、ぶっかけると鎮火。火災報知器が鳴る前に消し止められました。鳴っていたら例会も中断で屋外退避だったかな。酔っ払いの功名です。

…と言った具合で作品の感想はほとんど無い、酔っ払いの雑感でした。合同例会開催にご尽力された彩雲会の皆様、ありがとうございました。


 

27回全国合同例会 令和元年1020日及び21日(於:ホテルセイリュウ)

                                彩雲会 船場 司

 大阪平野をみはるかす生駒山中腹、ここ東大阪・石切の地で、第27回全国合同例会を

無事開催できたことは、関係者各位のご協力の賜物であり厚く御礼申し上げます。

全国つのソリッドモデルクラブと在野のマニアを含め約0名の方のご参加を頂き、出展機体数90機余りとなりました。皆様の元気一杯の姿、又数々の作品を拝見でき、新たな知見を得られました。

< 概要 >

(10 20 )

― 1400から「石切りの関」は、ホテル2Fにて彩雲会3大老プラス1奉行(田辺、伊藤、川崎及び長尾の各氏)が受付、その他の会員は、会長も含め会場設営の手伝い。

― 1500からチェックイン& 前夜祭まで自由行動。

― 1800から北館9Fスカイルームにて「前夜祭」。

  司会佐藤さんのイントロに続き、彩雲会村山会長の挨拶,航空ジャーナリスト協会専務理事・鈴木幸雄さんの音頭で乾杯。

  彩雲会山内さんよりトリビア「伊丹空港と金太郎」の講演。

― 2100から308号室にて2次会。尽きぬ話で24:00頃お開き。

(10月21日)

― 6:30から朝食(9Fバイキング)

― 7:00から各自作品展示の準備(4F楓の間)

― 9:00 全国合同例会開催

  彩雲会村山会長の開会の辞に続き、各ソリッドモデルクラブの現況報告(松戸、東京、

名古屋、福岡、大阪)& Free Discussion

1) 各クラブとも会員数は、横這い又は微増であり、若い世代が入会したクラブや、かなりスキルが高い方が入会したクラブがあり、それらの人々は、我々絶滅危惧種の希望の星と言えます。

2)スケールモデルの大型化、超精密加工の作品も多く。1/50 にこだわらない傾向があるように感じました。又3Ⅾプリンターを使った作品も見られ、今後の応用の可能性を感じました。

3) 手技・手法の変化への対応、新素材の活用、PCの活用等々、新しい時代への対

応が試される時代に来ており、若い世代や新人類と言われる人々が、新たな知識や

技術能力を上手に活用できる体制が必要となって来ていると感じました。

常に柔軟な思考とチャレンジ精神で!

1500 閉会。2年後に福岡での再会を期してお開きとなりました。

最後に皆様のご協力・ご尽力に感謝致します。又、皆様の健康と益々の発展をお祈り致し

ます。再会を期して。

END

大阪空港(伊丹)と金太郎

彩雲会 山内 秀樹

今や撮影名所となった大阪空港滑走路南端の千里川堤防だが、ここには大阪空港の2本の滑走路のうち32Lの南端がある。32Lは大阪空港拡張時に伊丹市岩屋地区の村落を南西方向の森本地区移転跡に新設されたものであり、本来の大阪空港の南端は現在32Rの南端にあたる伊丹街道(豊中市と伊丹市を東西に結ぶ府道)より北側にあった。空港拡張時に伊丹街道は新明和工業伊丹工場(その後全日空整備となる)の南側で空港敷地に新設されたトンネルとなって地下に潜り、滑走路の下を斜めに横切って伊丹市の伊丹スカイパークの北端に顔を出す。

さて、大阪空港南端の千里川堤防に立って滑走路32Lを見通し、その前方にそびえる山の左端は武庫川が大阪平野に流出する宝塚の谷、右側は大阪空港の西側を南北に流れる猪名川が大阪平野に流出する川西・池田の谷で、谷口集落の典型例として国土地理院の5万分の1の地形図が教科書や参考書に引用されていることで有名。その正面の山並みのほとんどは宝塚市に属し、東端は川西市に属するが、滑走路32L/32Rの延長上からやや右(東)に1,000mほど外れたほぼ山の峰に近いところに金太郎の墓がある。正確に言えば宝塚市の領域に囲まれた川西市の飛び地にある「万願寺」の境内に墓がある。 

あの、童話や童謡で有名な金太郎だが、「むかしむかし、あるところに・・・」という架空の人物ではなく、9565月に生まれた実在の人物です。身元もはっきりしており、父親は京都の藤原家の家臣、坂田蔵人。 母親は足柄山の彫刻師、重兵衛の娘で、京都で宮仕えをしていた八重桐。身ごもった八重桐は京都から足柄山の実家に里帰りし、金太郎を出産。ところが、不幸なことに坂田蔵人は京都で亡くなり、やむなく金太郎は母親の実家でシングルマザーに育てられた。その様子が童謡となり、 

まさかりかついで きんたろう くまにまたがり おうまのけいこ

ハイシィ ドウドウ ハイ ドウドウ ハイシィ ドウドウ ハイ ドウドウ

あしがらやまの やまおくで けだものあつめて すもうのけいこ

ハッケヨイヨイ ノコッタ ハッケヨイヨイ ノコッタ

と歌われてきたが、その先の歌詞はない。従って金太郎がどのように成人したかについては多くの方がご存じなく、「金太郎のその後は?」という漫才ネタにもなっていた。

ここで登場するのが源頼光(よりみつ・941-1021没)。平安時代、清和天皇の血を引く清和源氏で藤原道長に仕える重臣であった源頼光が9744月、足柄山を通りかかり、19歳となり元服して坂田金時となった金太郎をリクルーティングし、清和源氏の一派、摂津源氏の本拠地である多田(金太郎の墓のある山の裏側、川西・池田の猪名川の谷筋を遡った盆地にある)に連れ戻り、渡辺綱(わたなべのつな)、碓井貞光(うすい・さだみつ)、卜部季武(うらべ・すえたけ)とともに四天王に据えた。

源氏と言えば、鎌倉幕府を開いた源頼朝を頂点とし、鎌倉を拠点とした鎌倉時代を連装されることが多いが、源氏は平安時代の歴代天皇の血を分けた皇族の末裔で、京都を中心とした機内が発祥の地である。清和源氏は大きく分けて、地域ごとに奈良盆地の大和源氏、大阪平野北部の摂津源氏、大阪平野東部の河内源氏の三つに分かれ、源頼光は摂津源氏に属し、多田(兵庫県川西市)に本拠を置いていた。ちなみに平氏にいじめられて一家離散の憂き目に遭い、後に鎌倉幕府を開いた源頼朝、源義経、木曽義仲等は、ご当地河内源治の流れを汲むもので、「源氏と言えば関東武士」の印象が強いが、もともとはここご当地の河内のおっさんの子供らでっせ!ただしそれは金太郎が活躍したころから150年ぐらい後の話。 

さて、その金太郎の話に戻すと、大江山(京都市西京区大枝付近)を本拠に京の都を荒らす賊の首領である酒呑童子を討伐せよとの勅命を受けた源頼光は坂田金時をはじめ四天王を率いてこれを征伐。酒呑童子の首を刎ねた血刀を洗った水を汲んだという井戸が多田神社境内にあり、都で首実検の後酒呑童子の首は宇治の平等院(10円玉の裏側)の首塚に葬られた。

酒呑童子の首を刎ねた刀は「血吸」あるいは「鬼切」と呼ばれる名刀で、本来坂上田村麻呂が刀工大原五郎太夫安綱(おおはらごろうだゆう・やすつな)作らせてもので、鈴鹿御前の戦いに使用後、伊勢神宮に納められ、後に源頼光が参宮した時に下賜されたもの。以後、室町時代には足利将軍家が所蔵、足利義明から豊臣秀吉に、さらに徳川家康、徳川秀忠、松平光長を経て松平家が所有。昭和26(1951)に国宝に指定され、昭和37(1962)以降は東京国立博物館が所蔵。

坂田の金時と並んで頼光の四天王の一人、渡辺の綱は酒呑童子の部下の茨木童子の腕を一条戻り橋(陰陽師、安倍晴明を祭る生命神社の近く)で切り落とした。この話は「羅城門」の説話になったり、宝塚歌劇で演じられたりしたが、諸説あり。しかし、その刀も「髭切(ひげきり)」と呼ばれる名刀で、この一件以降「鬼丸」とも呼ばれた。以後数々の名称で呼ばれたが、源頼朝が「髭切」に名前を戻して源氏復興の戦いに寄与。明治13(1880)に京都の北野天満宮に奉納され「鬼切丸、別名髭切」として宝物館に保管されている。 

坂田金時は1012111日、中国地方の賊討伐に出征中に死亡。享年55歳。ちなみに親分の源頼光は1021年に81歳で亡くなっている。

桃太郎はフィクションだが、金太郎はノンフィクション。大阪空港の写真を目にした時は想い出していただければ幸甚です。

(完)


出品機一覧表
10月20日 受付風景  ・ 前夜祭・二次会 の写真 
10月21日 例会作品展示・例会風景 の写真 ※クリックしますと表示されます。